Flash Player と AIR のバージョン 23 が公開されました。今回公開されたランタイムの詳細なバージョンはそれぞれの以下の通りです。
- Flash Player : 23.0.0.162
- Flash Player (Linux Firefox) : 11.2.202.635
- Flash Player (拡張サポート) : 18.0.0.375
- AIR SDK & ランタイム : 23.0.0.257
新しい SWF のバージョンは 34 です。
ベータ版情報の記事の後に追加された機能は以下の 3 点です。
- iOS アプリで GameInput API が利用可能に
- Android アプリでエコーキャンセル機能が利用可能に
- Mozilla NPAPI で非同期の描画をサポート
GameInput API のサポートにより、iOS デバイスに接続されたゲームコントローラーから AIR アプリを操作できるようにになります。対象となる iOS のバージョンは 9.0 以上です。これは、既に Android では使えた機能と同等のものです。
エコーキャンセル機能は、VIOP アプリなどで必要とされる、音の共鳴を抑えるための機能で、Android でもサポートされたことにより、全ての AIR アプリで使用可能になりました。利用するには、バージョン 34 の SWF としてコンパイル&パッケージして、マニフェストファイルに以下の行を追加します。
<uses-permission android:name="android.permission.MODIFY_AUDIO_SETTINGS" />
なお、MicrophoneEnhancedOptions API は Android 環境では動作しません。また、Android デバイスは、機種によって仕様や性能に幅があるため、効果やパフォーマンスに差が出る点には注意が必要とのことです。
3 番目の NPAPI での非同期描画機能は、Flash Player が描画したビットマップ領域をブラウザが利用する方式で、Flash Player が単独でハードウェア描画を利用できるようになります。ブラウザ側の対応も必要で、Firefox では Nightly ビルドの 51.0a1 から利用可能ですが、実際にどのバージョンから正式に対応するかはまだ発表されていないようです。
この機能はフルスクリーン表示のときと、WMODE の指定が "wubdiw" の時にはオフになります。また、Firefox で "about:config" ページを開き、“dom.ipc.plugins.asyncdrawing.enabled” を検索して、値が false の状態では使用されません。
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