先日の発表によれば、Flash Professional と名の付くツールは2015 年 6 月に公開された現行バージョンが最後となります。来年早々に予定されている次のアップデートからは別の名称 (Adobe Animate) に変わります。
新しい名前の良し悪しは別として、「名は体を表す」 のことわざに従うならば、今回の変更は理解できないものではありません。池田さんの今年の MAX レポート記事にもあるように、Flash Pro は 「もはや Flash 制作のためだけのツールではない」ものとして使われるようになっています。これからは、「Flash Pro は HTML コンテンツもつくれます」 の代わりに、「Adobe Animate はFlash コンテンツも HTML コンテンツもつくれます」 と言えるわけです。ツールの説明としては後者の方が素直です。
加えて、今回の発表は、アドビが今後もインタラクティブなアニメーション制作ツールの開発に注力するであろうことを示唆するものです。既存ユーザーにとって、これは良い知らせでしょう。しかし、Flash Pro の後継としてのAdobe Animate が、単なるツールに留まらず、再び文化的に特異な場所をクリエイターに提供できる存在になるような発表ということでもなさそうです。残念ながら、もう既に期待するだけ無駄な状況なのかもしれませんが。