2008年8月アーカイブ

Flash Player 10 から動的に生成したサウンドを再生する機能がサポートされています。ベータ 2 で変更された点などもありますので遅ればせながらご紹介します。

まず、この機能を使うには Sound オブジェクトに Event.SAMPLE_DATA のイベントハンドラを設定します。そうすると Sound オブジェクトの動作が通常と変わり、定期的にイベントハンドラを呼び出しては再生するデータを読み込むようになります。このとき SoundChannel は読み込まれたデータを一連のオーディオデータストリームとして再生します。

var mySound:Sound = new Sound();
mySound.addEventListener(Event.SAMPLE_DATA, onSampleData);
var myChannel:SoundChannel = mySound.play();
 
function onSampleData(event:SampleDataEvent):void 
{
  // この中で SoundChannel にデータを書き込む
}
 

SAMPLE_DATA 用イベントハンドラ内では、イベントオブジェクトから渡される ByteArray オブジェクトにオーディオデータを書き込みます。イベントオブジェクトの型は Flash Player 10 から新しく追加された sampleDataEvent で、以下の属性が利用できます。

public data : ByteArray   // オーディオストリーム内のデータ
public position : Number  // オーディオストリーム内の位置
 

ByteArray オブジェクト (event.data) に書き込む値は 32 ビット big endian 浮動小数点数形式の 44.1KHz ステレオデータです。従って一つのサンプルデータの大きさは 8 バイト (4 バイトのデータが左右それぞれ) になります。

下は sampleData イベントハンドラの例です。単純なサイン波形をデータとして書き込んでいます。再生すると聴覚検査で聴くような音がすると思います 。

Flash Player 10 のリリース候補版が Adobe Labs に公開されています。(Flash Player 10@Labs) 何も無ければこのまま公開されるものですので、既存のコンテンツが正しく再生されるか、コンテンツ制作者やサイト管理者のみなさま検証よろしくお願いします。

さて、Flash Player 10 ではいくつかセキュリティ面での変更が行われています。これらは仕様ですので、こちらが原因で動作しなくなった場合にはコンテンツ側を修正することが必要です。以下、 3 + 1 点が変更された項目です。

1. メタポリシーが必須に

昨年公開された 9.0.115.0 からサポートされたメタポリシーファイルが、Flash Player 10 以降では必須になります。ポリシーファイル (crossdomain.xml) をサイトのルート以外に置いている環境では影響を受けます。

Flex 3.1 SDK 公開に合わせて Flex Builder 3.0.1 が公開されています。Flex 3.1 SDK、Ganymade 対応など、修正項目は Flex バグサイトにリストがありますのでご覧ください。(3.0.1 FBFixedBugs

FB 3.0.1 は Adobe アップデータからもインストールできます。3.1 SDK を追加ではなく置き換えますのでご注意ください。

既報のとおり、MAX Japan 2009 が 2009 年 1 月 29 (木)、30 (金) の両日にホテルグランパシフィック LE DAIBA にて開催されます。(Adobe MAX Japan 2009 :読み難くってごめんなさい)

ユーザコミュニティの MAX への参加実現の一環として、30onMAX というプロジェクトが開始されました。これは、MAX 用に作成されたビデオを Youtube に投稿すると、MAX チームがキーノートスピーチをはじめとしてイベント中のいろいろな場所でそれらを使用するというものです。ビデオはアメリカ・ヨーロッパ・日本それぞれの MAX で使用されます。

30onMAX への参加方法は以下のとおりです。

  • ”Why MAX?" (なぜ MAX?) というテーマでビデオを制作
  • それを Youtube にアップロード
  • ビデオに 30onMAX というタグを付ける

ふるってご参加ください。(既にいくつかアップされているとかいないとか)

既に一部で伝えられているように、先週 ECMA TC39 から次期 ECMAScript 標準に関するアナウンスがありました。

Flash Player 9 の発表以来、Adobe は ActionScript を ECMAScript 標準第 4 版として提案された ECMA-262 Edition 4 (ES4) に完全準拠させるという目標を公にしてきました。この ES4 は、Adobe, Mozilla, Opera, それから Google を主要なサポーターとして標準化が進められていましたが、一年ほど前に Microsoft と Yahoo! 主導で ECMA-262 Edition 3.1 (ES3.1) のワーキンググループが開始されて以来、2 つの異なる ES3 後継仕様案が並存する状況が続いていました。

先週の発表は、ES4 に関する標準化作業を中止し ES3.1 に集中することが決定されたというもので ECMAScript Harmony プロジェクトと名付けられています。ES3.1 は ES4 のサブセットではありません。つまり AS3.0 は ES3.1 非互換になるということです。例えば ES3.1 の仕様には namespace や package は含まれません。これらの機能は ES3.1 以降の拡張に際しても含まれないことがはっきりと述べられています。また、型指定や継承といった機能の採用については (そもそも class の定義自体が異なるのですが) 今後の議論を待つことになります。JS1.7 や JS1.8 として Firefox 2, 3 に追加された機能も Harmony 路線では見直されるようです。

この件に関して Adobe からの正式なコメントはまだありませんが、Adobe のオープンソースチームのディレクターである Dave がコメントを blog に公開しています。(Standards, ECMAScript and representing the past

要約すると、

  • ECMAScript 標準化委員会参加企業の利害の不一致により仕様の一本化が難しい状況になっていた
  • Web に共通の言語を持つことが必要という観点から Harmony に賛同する
  • その上で、Web の革新を更に進めるため ActionScript の拡張は続ける
  • オープンソースコミュニティ活動の継続・発展も標準化委員会との活動と同様に重要

ということで、ECMAScript の標準化には引き続き参加する一方 ES3.1 のレベルまで AS3 の機能を戻すということは考えられていないようです。(blog 記事に対するコメントには、これを機会に ECMAScript 準拠をやめちゃえというものもいくつか見られました - 例えば private コンストラクタや関数オーバーロード機能の実装など...) 既に多くのユーザに使用されている言語を、その可能性を制限する方向で変更するのは Adobe の理念に反すると Dave としては思っている様。

いましばらく、正式なコメントの発表はお待ちください。

Flex 3.1 SDK が公開されました。AIR 1.1 を正式にサポートするマイルストーンリリースです。Adobe オープンソースサイトからダウンロードできます。(Flex 3 SDK Downloads) ビルド番号は 3.1.0.2710 です。

Flex 3.1 はメジャーリリースですので、今回は Flex Builder のパッチとしても提供されることになると思います。(たぶん)

この発表が行われたことで Flex 3.0.3 SDK への暫定 AIR 1.1 サポートは近々終了することになると思われます。お手数ですが Flex 3.0.3 ベースの AIR アプリケーションは Flex 3.1 への移行をご検討ください。いくつかのバグフィックスも行われていますので可能であれば Web アプリケーションについても移行をお勧めします。修正されたバグのリストは Flex バグ管理サイトから確認できます。(SDK: Fixed Bugs in 3.1 : 要ユーザ ID)

今後は、以前の記事 (Flex 3.0.3 SDK 公開と今後のロードマップ) にも書きましたが、今秋に Flex 3.2 のリリースが予定されています。

2014年1月

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
レンタルサーバー

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261