2010年11月アーカイブ

先月アメリカで行われた MAX 2010 からの情報です。Flex の新しいコンパイラーとして開発中の "Falcon" について、少し話がありましたので紹介します。

ちなみにこの新しいコンパイラーは、まだ Hello World を表示する SWF が出力できるようになったばかりで (といっても TLF を使ってましたが)、いつ一般公開されるかはまだ話せる段階にないようです。

いちおう、来年中にはパブリックベータを公開したいということで、そのときにはアドビのオープンソースサイトに情報が公開されるという話もありました。

Flex コンパイラーは、もともとサーバー側で使われることを想定してつくられたバッチ処理用のコンパイラーです。これに対し、Falcon は、ツールからインタラクティブに利用できるように設計されています。

Falcon 開発の理由として挙げられていたのは

  • コードを書くままにコンパイルして、直ぐにフィードバックを提供することで、アプリを直接編集しているような開発体験を実現したい
  • ツールの使いやすさ向上に役立てたい (間違いを発見しやすく、より適切なフィードバックの提供)
  • コンパイラーの効率化により、大規模開発を行いやすく

Adobe Labs に公開されている、AIR 2.5 用の機能拡張のベータ版が更新されました。ダウンロードはこちらです。(Flash Professional CS5 Extension for AIR 2.5@Labs Downloads

今回の変更は、AIR 2.5.1 への対応です。インストールしても Extension Managere 上のバージョンが変わらないのでご注意ください。

その他の情報は、以前の記事をご覧下さい。

 

最近書いた記事のリストです。メモ代わりに、一応まとめておきます。

  1. Flash Dance with iPhone (Web Designing)
    12 月号の Web Designing に Packager for iPhone について書かせて頂きました。ちょっと濃すぎるんじゃ?とも言われましたが、Pacakger for iPhone の動作の詳細を書いてみました。よろしければお読みください。MAX 2010 のレポートも書いています。
  2. XFL - Flash CS5 の新しいファイルフォーマット - を使った制作ワークフロー
    Flash Professional CS5 から、FLA に加えて XFL というフォーマットでもファイルを保管できるようになりました。ロクナナさんで、早速 XFL を活用し始めたということで、事例の紹介です。テキスト形式で保存できるようになったことにより、いろいろと便利になっています。
  3. "レスポンシブなデザイン" のアドビ HTML5/CSS3 特設サイト 制作者インタビュー
    公開中のHTML5/CSS3 特設サイトの制作を担当した、面白法人カヤックの比留間さんに、"レスポンシブなデザイン" を初めて開発して、苦労した点などを伺いました。とりあえず、「とても楽しかった」 そうです。HTML5 サイト制作に興味のある方に。
  4. Adobe MAX 2010 - Wired on the iPad ができるまで
    MAX 2010 のセッションから、デジタル版の Wired 誌ができるまでの過程を、デザイナー視点で紹介しています。電子書籍だけでなく、タブレット向けコンテンツデザインの例としても興味深い内容かと。

 

来週木曜日 11/25 日に、ベルサール神田 ベルサール汐留で午後 1 時から開催される Adobe MAX 2010 Retweet のセッションの構成がようやく決まりました ... のでお知らせします。

Flash Player の描画機能は、バージョンごとに少しずつ改良されて来ました。特に Flash Player 10 では GPU のサポートが追加されましたが、CPU が高速なデスクトップと GPU を利用できない携帯が中心だったこれまでは、むしろ使いにくい機能だったりしました。ですが、今後は、比較的低速な CPU が使われるデバイス向けのコンテンツ制作が増えると思われ、最適化する上で、GPU を意識することも多くなりそうです。

というわけで、GPU の利用を前提に Flash Player の描画機能を整理してみよう、というのが、今回のセッションの主題です。描画時の CPU と GPU の役割分担など、デモを交えて最適化に役立ちそうな情報を紹介予定です。

あわせて、GPU を活用するビデオ、3D 関連の最新機能もご紹介します。こちらは、将来の Flash Player に搭載される予定の機能です。それから、デバイス向けの最適化の一般的な Tips も紹介する予定です。

現時点のアジェンダは、以下の通りです。

  • StageVideo
  • MoleHill
  • GPU 描画
  • デバイス開発のTips

ということで、よろしければ、セッションにお越し下さい。

 

Android Market に、Flash Player 10.1.105 とAIR 2.5.1 が公開されました。Android の新しいバージョンである Gingerbread の互換性問題に対応するバージョンです。(デスクトップ版と同様のセキュリティ対応やバグ修正も行われています)

Gingerbread 上に既存のバージョン (Flash Player 10.1.95.2、 AIR 2.5.0) がインストールされた状態では、実行時にランタイムが読み込まれせん。その結果、Flash コンテンツが表示される代わりに、"アプリケーションが予期せぬエラーで終了した" という旨のダイアログが表示されます。

Gingerbread が搭載されたデバイスが市場に出回るのは、まだしばらく先になるとは思われますが、AIR アプリを Android 用に公開済み、またはこれから公開する場合は、ランタイムの条件を 2.5.1 に変更しましょう。Gingerbread が出たら動かなくなった、という状況を避けられます。

設定方法は以下の通りです。アプリケーション記述ファイル内の application タグに "minimumPatchLevel" 属性の値として 17730 を指定します。

AIR 2.5.1 が公開されました。今回はランタイムのみの更新です。SDK は 2.5 のままです。

先日セキュリティアップデートが公開された Flash Player と同様の脆弱性への対応と (Flash Player 10.1.102.64 セキュリティアップデート公開)、あわせて 12 個のバグ修正が行われています。

AIR 2.5.1 には以下の既知の問題点があります。

  • UncaughtErrorEvent の利用時に、stage に直接追加したイベントリスナーからの未処理のイベントを受け取ることが出来ない

そのため、stage にイベントリスナーを追加する場合は、try ... catch ブロックを使わないと、全てのイベントを取得できません。ご注意ください。

 

先日の記事でもお伝えしたように Adobe Labs に、Flash Professional CS5 Extension for Adobe AIR 2.5 のベータ版が公開されています。(Flash Professional CS5 Extension for Adobe AIR 2.5@Labs

この機能拡張により、AIR 2.5 と AIR Android が Player ターゲットとして選択できるようになります。AIR Android の方は、従来の AIR の設定パネルからいくつか変更されていますので、差分だけ簡単に説明します。

AIR Android の設定をするには、まず「パブリッシュ設定」のダイアログから、Player ターゲットに AIR Android を選択します。ダイアログを閉じたら、プロパティパネルの "AIR Android 設定" の横にある 「編集」ボタンをクリックすると、「アプリケーションとインストーラーの設定(ベータ版)」というパネルが開きます。

パネル内の 4 つの タブのうち、「一般」と「アイコン」は特に変わりありません。ので、残り 2 つを取り上げます。

「デプロイ」タブ

まず、「デプロイ」のタブでは、「Android デプロイタイプ」の欄から、以下の 3 つが選べるようになっています。

  • デバイスリリース:リリースビルドをデバイス用にパッケージ
  • エミュレーターリリース:リリースビルドをエミュレーター用にパッケージ (エミュレーターは Android の SDK に含まれるものを指す)
  • デバッグ:デバッグビルドをデバイス用 & エミュレーター用にパッケージ

リリースビルドは、デバイス用とエミュレーター用が区別されることに注意して下さい。インストール先に応じて、このタブで設定を切り替える必要があります。

「パブリッシュ後」の欄には、以下の 2 つのチェックボックスがあります。

Flash Player のセキュリティーアップデートが公開されています。今回のバージョンは 10.1.102.64 です。最新版の Flash Player へのアップデートは、こちらの URL です。 (Adobe Flash Plaeyr ダウンロード

今回の更新は、Security Advisory APSA10-05 に記述されている脆弱性に対応するものです。全部で 18 のバグが修正されています。影響を受ける環境は、Windows、Mac、Linux、Solaris の Flash Player 10.1.85.3 以前のバージョン、もしくは Flash Player 10.1.95.1 がインストールされている Android です。

アプリケーションのクラッシュなど深刻な影響の出る可能性がある脆弱性のため、速やかな更新が推奨されています。Android 版のアップデートも今日中には公開される予定です。

Flash Player 10 がサポートされない環境 (Windows 98 や OS X 10.3 以前など) 向けには、Flash Player 9.0.289.0 が公開されています。 (Flash Player 9 for older operating systems

デバッグ版スタンドアローン版の Flash Player が必要な方は、Flash Player サポートセンターからダウンロードできます。10.1 と 9 どちらもダウンロードできます。 (Flash Player サポートセンター/ダウンロード

最新のアンインストーラはこちらから。(TechNote/Flash Player をアンインストールする方法

 

先週の Adobe MAX 2010 で発表された Flash Player の 3D API (コード名 "Molehill") の情報が Adobe Labs に公開されています。 (3D APIs for Adobe Flash Player and Adobe AIR@Labs

Molehill は GPU を活用した本格的な 3D 描画を実現する API です。HD の解像度に秒 60 コマで数十万ポリゴンを描写することが可能になるそうです。

Molehill は、パフォーマンスを重視して、ごく低レベルの API (ほぼアセンブラ)となっています。一般の開発者に対する使いやすさはあまり考慮されていません。通常は、Alternativa3D や Away3D といったフレームワークを経由して利用することになるでしょう。Adobe からは、PixelBender の 3D 対応版が提供される予定です。

Molehill の API によりアクセスできるようになる機能としては、Z バッファ、ステンシルバッファ、カラーバッファ、フラグメントシェーダ、頂点シェーダ、キューブテクスチャなどがあります。前提となる環境は、Windows では DirectX 9、Mac と Linux では OpenGL 1.3 です。モバイル環境では OpenGL ES 2.0 が前提です。

サポートされない GPU 環境では、ソフトウェアによる描画機能にフォールバックします。その際に使われるのは、TransGaming の SwiftShader です。

Molihill のパブリックベータは、2011 年の前半を予定しているとのことで、正式に Molehill がFlash Player や AIR 上で利用できるようになるのは、少し先のことになりそうです。ベータ期間中は、Flash Builder と Flex SDK が 3D の開発に対応する予定、とのことです。

既存の 3D API について

AIR LaunchPad のベータ 3 が Adobe Labs に公開されました。(AIR Launch Pad@Labs

ダウンロードはこちらです。

LaunchPad は Flex プロジェクトのひな形を作ってくれる便利なツールです。AIR アプリの一般的な機能が実装された状態から、開発を始めることができます。最新の SDK に対応していて、デスクトップ版とモバイル版の AIR アプリケーションが選択できます。

アプリケーションで使用したい機能を選択すると、ひな形を生成する際、その機能もコード内に埋め込まれます。サンプルとして参照したい機能を指定して、プロジェクト内にサンプルファイルを含めることもできます。デスクトップ版であれば、インストールバッジの生成機能も付いています。

モバイル AIR アプリケーションの作り方の勉強にも役に立ちそうです。

AIR LaunchPad でプロジェクトを生成したら、Flash Builder に読み込みます。「ファイル」メニューから「読み込み」 → 「Flash Builder プロジェクト」と選択して、LaunchPad が生成した zip ファイルを指定します。

Flex Builder 3 でも、zip ファイルを読み込むことはできますが、Spark コンポーネントへの参照を削除しないとコンパイルできません。モバイルプロジェクトは、もちろんダメです。 (コンパイルだけ SDK を使うという手もありますが)

モバイルアプリのプロジェクトのコンパイルとインストールには、Flash Builder "Burrito" のプレビュー版が必要です。

 

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