Flash ランタイムのバージョン 21 のベータ版が Adobe Labs に公開されています。 (Adobe AIR Beta 21@Labs)
主な変更点は以下になります。新しい swf のバージョンは 32 です。
- iOS および Android 環境における StageWebView 内メディアの自動再生
- Android 上の StageWebView 内コンテンツを USB 経由でデバッグ
- Context3D から GPU メモリ情報を取得
- Firefox でブラウザーのズーム比に対応した Stage3D コンテンツ表示
- Mac 上で PPAPI 経由のベクター印刷をサポート
- LSO 設定 UI の簡素化
Firefox のブラウザーズーム比への対応は、既に ActiveX や PPAPI で実現されているものと同じです。Firefox 側も更新の必要があり、現時点で試すには Nightly ビルドが要るようです。
ベクター印刷機能は、逆に Firefox で利用可能だった機能が、Chrome 等の PPAPI ブラウザーで利用可能になりました。今回は Mac 環境のみのサポートです。
また、今回からベータ版限定で、利用状況のデータを取得する機能が追加されました。インストール後に、データ送信の選択を行うダイアログが表示されます。詳細は別記事でお伝えする予定です。
iOS および Android 環境におけるメディアの自動再生
AIR 21 は iOS と Android 両方の環境で StageWebView 内に配置されたメディアの自動再生が可能です。この機能を使うには、StageWebView オブジェクトの mediaPlaybackRequiresUserAction 属性の値を false に設定します。
var webView:StageWebView = new StageWebView(); webView.stage = stage; webView.viewPort = new Rectangle( 0, 0, 400, 300 ); webView.mediaPlaybackRequiresUserAction = false; // 以下、イベント設定やメディア読み込みなど
その際に、HTML5 video タグへの autoplay の記述もしておきます。以下のようなイメージです。
<video controls autoplay> <source src="movie.mp4" type="video/mp4"> <source src="movie.ogg" type="video/ogg"> Your browser does not support the video tag. </video>
Android 上の StageWebView 内コンテンツをデバッグ
AIR 21 では、StageWebView 内の Web コンテンツ (HTML, CSS, JavaScript) のデバッグが可能です。この機能は Android 環境で実行されるアプリに対して利用できます。
デバッグ機能を利用するには、アプリケーション記述子の webContentsDebuggingEnabled オプションに true を設定します。この状態で Android デバイスと PC を USB で接続すると、AIR アプリ内に埋め込まれた Web コンテンツのデバッグが利用可能になります。
<android> ... <webContentsDebuggingEnabled>true</webContentsDebuggingEnabled> ... </android>
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