Adobe Labs に Flash Player と AIR の新しいベータ版が公開されました。バージョンはそれぞれ、
- Flash Player : 14.0.0.95
- AIR Runtime : 14.0.0.78
です。SWF バージョンは 25 です。
主な新機能は、PPAPI 経由での Chrome 内コンテンツのデバッグと、x86 Android のサポートです。
また、Stage3D に新しく Standard プロフィールが追加されました。このモードでは待望の AGAL2 が利用できます。
(AIR 13 で iOS の新しいパッケージエンジンが正式にサポートされたと書きましたが、実際にはいまだにベータ扱いでした。すみません。AIR 13 の時点から、既にたくさんの修正や改良が行われているそうですので、お試しくださいませ)
PPAPI 機能のデバッグ機能
Chrome 環境用に PPAPI プラグインのデバッグ用 Flash Player が追加されました。ActiveX、NPAPI 用とあわせると、Windows 環境では合計 3 種類をインストールすることになるようです。
現時点でサポートされる環境は、Chrome Canary の M36 以降です。ということは、Google 側の協力もあったということですね。感謝。
利用手順は以下の通りです。
- Labs からダウンロードしたインストーラーを起動、プラグインをインストール
- chrome://plugins/ ページに移動、詳細欄を開く
- Shockwave Flash のデバッグバージョンを有効にする
リモートデバッグを行う際には、Flash Player のコンテキストメニューから "Debugger" を選択して、接続先を指定します。
PPAPI プラグインのデバッグプレーヤーには、いまのところ、SwfObject を利用したコンテンツで問題が出る、DRM ビデオが再生できないなど、いくつか既知の問題があるとのことです。
Intel x86 Android のサポート
さて、予告されていたように、AIR に x86 Android サポートが追加されました。
ADT コマンドに新しい引数 -arch が追加されていて、引数に x86 を指定すると x86 デバイス向けのパッケージが行われます。
adt -package -target ( apk | apk-debug | apk-captive-runtime ) -arch x86 -storetype pkcs12 -keystore abc.p12 HelloWorld.apk HelloWorld-app.xml HelloWorld.swf
-arch のデフォルトは armv7 です。そのため、x86 用に書き出す時以外は、特に指定は不要です。
x86 版 Android ランタイムの apk ファイルは、“AIR 14 SDK & Compiler" をダウンロードすると、その中に ARM 版と一緒に含まれています。
x86 Android ランタイムでは、RTMPE と DRM をのぞく全ての機能がサポートされます。動作の互換性も保障の対象です。
ANE については、x86 プラットフォーム用を用意することになります。そのために新しく Android-x86 が指定可能になりました。
<platform name="Android-x86"> <applicationDeployment> <nativeLibrary>sample.jar</nativeLibrary> <initializer>com.example.ane.Extension</initializer> <finalizer>com.example.ane.Extension</finalizer> </applicationDeployment> </platform>
パッケージの際のコマンドは以下のような感じです。
adt -package -target ane Sample.ane extension.xml -swc Sample.swc -platform Android-x86 -C Android-x86/ . -platform Android-ARM -C Android-ARM/ .
AGAL2 関連の情報は別途お伝えする予定です。
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