Brackets の Sprint 33 が公開されました。
今回は、クイックエディット関連の機能が 3 つ追加され、CSS トランジションのイージング設定もできるようになっています。そのほかにも、検索機能の向上など、いくつかの使い勝手の向上やバグ修正が行われています。
クイックエディット
クイックエディットの新機能の 1 つ目は、transition-timing-function 属性への対応です。
transition-timing-function は、CSS トランジションのイージングを指定する属性で、その値は 4点ベジェ曲線 (もしくは ese-in, linear 等のプリセット) により指定されます。
ベジェ曲線の曲がり具合を数値で指定するのは直感的では無いので、これまで cubic-bezier() を使うことは一般的でなかったように思います。が、新しいクイックエディット機能を使えば、グラフ上に示されるイージングカーブを確認しながらドラッグ操作で値を指摘できます。細かな調整も簡単です。
起動するには、transition-timing-function 属性の値にカーソルがある状態で Ctrl/Cmd + E を押します。
2 つ目のクイックエディット新機能は、新規 CSS ルールを追加する機能です。
従来、ルールが設定されていないタグやクラスに対してはクイックエディットが動作しませんでした。Sprint 33 からは、クイックエディットから、新規ルールの追加ができます。わざわざ一旦 CSS ファイルに移動してルール名を追加する手間はもう不要です。
CSS ルールの存在しない要素に対してクイックエディットを使用すると、"新規ルール" ボタンが表示されます。これをクリック (または Ctrl/Cmd + Alt + N) すれば、新規ルールが追加されて編集可能な状態になります。
既存のスタイルシートが複数ある場合、リストが表示されて選択できるようになっています。一方、新しい CSS ファイルを作成する機能はありません。
ので、プロジェクト内に CSS ファイルが無い場合、新規ルール追加ボタンは表示されません。その場合には、一旦、ファイルツリーに新しいファイルを追加して、続きをしましょう。
3 つ目の変更点は、クイックエディットのウィジェット内に、ウィジェットを閉じるボタンが追加されたことです。これは、複数インラインで開いているときなどには便利そうです。
その他の改良点
その他に Sprint 33 から追加された機能は以下の通りです。
- 画像のプレビュー :
ファイルツリー内の画像を選択すると、プレビューが編集領域に表示される - 検索時の正規表現 :
$1, $2 等を使い、検索対象の文字列を正規表現で指定できる - 検索結果の表示 :
ファイルを横断した検索の結果が存在しない場合、検索フィールドの枠が赤く表示される (通常の検索と同様の振る舞い) - ライブプレビューの開始 :
ファイルを開いていない状態でも、プロジェクトのルートに index.html があればライブプレビューが開始できる - フォルダのドラッグ (Mac) :
Mac でドック内のアイコンにフォルダをドラッグできる (従来は起動後のウインドウアイコンのみ対応) - 非互換の拡張機能 :
バージョンが府来る非互換になった拡張機能もインストールできるよう変更 - 作業中ファイルを閉じる :
作業中ファイルのコンテキストメニューから、他を全て閉じたり、ファイルリスト内の上もしくは下を全て閉じることができる
次の Sprint はインストーラーなど環境整備が行われそうな雰囲気です。
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