Flash Player 10.2 のベータ版が Adobe Labs に公開されました。(Flash Player 10.2@Labs)
基本的には、以前、"Square" というコードネームで公開されていた Flash Player の更新です。ダウンロードは、こちらから。(Flash Player 10.2 beta @Labs Downloads)
Flash Player 10.2 ベータには 64 bit 版は公開されていません。64 bit 版が必要な方は引き続き Square として公開されているビルドをお使いください。
Flash Player 10.2 ベータ版をインストールする場合は、その前に既存の Flash Player をアンインストールします。アンインストーラーも、上記のリンクから提供されています。
今回公開されたのは、デスクトップ向けの Flash Player のみです。デバイス向けはもう少し先になるとのことです。Flash Player 10.2 の正式公開は、来年前半が予定されています。
新機能
Square から、さらにいくつかの新機能が追加されています。
- Stage Video:ビデオのデコードから表示まで全てハードウェアで行う。必要な CPU やメモリを削減する一方、より高品質なビデオ再生が可能。全てのビデオコーデックが恩恵を受ける
- IE9 の GPU 描画機能サポート:IE9 の新しいハードウェア描画機能に対応
- マウスカーソル:ネイティブのカスタムマウスカーソルが利用可能。従来の方法に比べてパフォーマンスが改善 (AS 不要)
- 複数モニター環境でのフルスクリーンモードサポート:片方のモニターでフルスクリーン表示をしながら、別のモニターでの通常表示が可能
Flash Player 10.2 向けの開発
Stage Video を利用するには、新しい API を使って SWF をパブリッシュする必要があります。現在ベータ版が公開されている Flex SDK "Hero" は、Flash Player 10.2 の機能にも対応します。(とはいえベータ版ですのでご注意ください)
Hero SDK を使ってコンパイルする際に、-swf-version=11 を引数として指定します。これで、Flash Player 10.2 の API が使えるようになります。Flash Buider に Hero 環境を設定して開発する場合、リリースビルドを構築するには、コンパイラーオプションとして明示的に-debug=false を指定する必要があります。これは既知のバグだそうです。