Flex 次世代コンパイラー Falcon の情報

先月アメリカで行われた MAX 2010 からの情報です。Flex の新しいコンパイラーとして開発中の "Falcon" について、少し話がありましたので紹介します。

ちなみにこの新しいコンパイラーは、まだ Hello World を表示する SWF が出力できるようになったばかりで (といっても TLF を使ってましたが)、いつ一般公開されるかはまだ話せる段階にないようです。

いちおう、来年中にはパブリックベータを公開したいということで、そのときにはアドビのオープンソースサイトに情報が公開されるという話もありました。

Flex コンパイラーは、もともとサーバー側で使われることを想定してつくられたバッチ処理用のコンパイラーです。これに対し、Falcon は、ツールからインタラクティブに利用できるように設計されています。

Falcon 開発の理由として挙げられていたのは

  • コードを書くままにコンパイルして、直ぐにフィードバックを提供することで、アプリを直接編集しているような開発体験を実現したい
  • ツールの使いやすさ向上に役立てたい (間違いを発見しやすく、より適切なフィードバックの提供)
  • コンパイラーの効率化により、大規模開発を行いやすく

平行処理の実現

あわせて、複数処理を平行して行う機能の実現についても話がありました。こちらもまだ検討が始まったばかり、とのことです。いままで、スクリプトの実行に時間がかかると画面が固まったりしていたのが、これで解決するかもしれません。

プログラミングモデルとしては、

  • ミューテックスだのデッドロックだのを気にすることなく、気軽に使えるもの
  • AS3 だけでなく、AS1/AS2 のスクリプトからでも簡単に使えるもの
  • 言語、ツール、ランタイム、全てが一貫したサポートを提供する

ものをを目指しているそうです。

言語仕様について

コンパイラーとランタイムの大規模な変更に合わせて、言語仕様にも拡張がありそうです。短期的には BigDecimal などの型の追加、長期的にはジェネリクスのサポートなどを検討しているとか。

などなど、そろそろ AS3 登場以来のブレークスルーがあるのかもしれません。ちょっと楽しみに待ちましょう。

 

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