Adobe AIR ベータ 2 開始

Adobe AIR ベータ 2 が公開されました。新しいランタイムが Labs からダウンロードできるようになっています。(Adobe AIR download@Labs

ベータ 2 がサポートする環境は以下のとおりです。

  • Windows 2000 SP4, Windows XP SP2, Windows Vista Home and Ultimate Edition
  • Mac OS 10.4.7 以降 (Intel と PowerPC)

ベータ 1 のランタイムは 12 月 11 日に動作しなくなるとのことなので、ベータ 1 用の AIR アプリケーションは早めにベータ 2 に移行することをお勧めします。ベータ 2 のランタイムはベータ 1 のランタイムと共存できるため、移行作業を始めても、しばらくはベータ 1 用のアプリケーションを使用することが可能です。

ベータ 2 用アプリケーションの開発には、同じく今日公開された Flex Builder 3 Beta 2 または AIR SDK Beta 2 または AIR Extension for Dreamweaver CS3 Beta 2 または AIR update Beta 2 for Flash CS3 をインストールします。Flex Builder 3 ベータ 2 で開発する場合、ワークスペースは新規に用意することをお勧めしますが既存のワークスペースを利用しようと思っている場合は事前のバックアップをお忘れなく。なお Flex Builder ベータ 2 からは新規 AIR プロジェクトを作成するには、まず新規 Flex プロジェクトを選択し、開いたパネル内の Application Type から Desktop application を選択するという手順に変更されています。

それでは、以下、主な変更点の説明です。

アプリケーション記述ファイルの変更

さて、AIR ベータ 2 ではアプリケーション記述ファイル (-app.xml) が変更されています。そのため、既存のベータ 1 のアプリケーションについてはこのファイル内の記述をいくつか変更しないと新しいランタイム上で実行することができません。

まず、名前空間を Http://ns.adobe.com/air/application/1.0.M5 に変更します。今回は末尾が M5 になっています。次に、application タグの子要素として initialWindow タグを記述します。そうしたら rootContent タグの属性をすべて initialWindow の要素に書き換えます。下はその例です。

<initialWindow>
  <content>Main.swf</content>
  <systemChrome>standard</systemChrome>
  ...
  <visible>true</visible>
</initialWindow>
 

ベータ 2 ではメインウインドウの visible 属性のデフォルトが false になっています。そのため、メインウインドウを最初から表示したい場合には上の例のように visible 属性を明示的に ture に設定します。

API の変更

API 関連でベータ 1 から変更された主な項目は以下のとおりです。

1. ByteArray

ByteArray.infrate() と ByteArray.deflate() メソッドがなくなりました。代わりに、ByteArray.compress() と ByteArray.uncompress() メソッドの引数として、CompressionAlgorithm.DEFLATE か
CompressionAlgorithm.ZLIB を指定するようになりました。

2. ClipboardManager

ClipboardManager クラスと TransferableData クラスが Clipboard クラスで置き換えられました。システムのクリップボードへのアクセスには ClipboardManager.accessClipboard() の代わりに Clipboard.generalClipboard シングルトンオブジェクトを使用します。

3. DragManger

isDragging がメソッドからプロパティになりました。

4. Door

セキュリティ関連の変更に伴い Door クラスが廃止されました。LoaderInfo クラスの Door 関連の属性は LoaderInfo.parentSandboxBridge と LoaderInfo.childSandboxBridge に変更されています。

5. File

下記いくつかの API が変更されています。

File.listDirectories()      → File.getDirectoryListing()
File.listDirectoriesAsync() → File.getDirectoryListingAsync()
File.listRootDirectories()  → File.getRootDirectories()
File.relativize()           → File.getRelativePath()
File.resolve()              → File.resolvePath()
 

また、いくつかのメソッドで使用されていた clobber というパラメータは has been renamed overwrite という名前に変更されました。

6. NativeWindow

visible プロパティをコンストラクタではなく属性として指定するようになりました。デフォルト値は false です。

Stage.window は Stage.nativeWindow に変更されました。

NativeWindowCapabilties クラスが無くなり、代わりに NativeWindow クラスの属性として実装されました。

NativeWindowCapabilities.hasWindowIcon → NativeWindow.supportsIcon
NativeWindowCapabilities.hasMenu       → NativeWindow.supportsMenu
NativeWindowCapabilities.windowMinSize → NativeWindow.systemMinSize
NativeWindowCapabilities.windowMaxSize → NativeWindow.systemMaxSize
 

7. System

System.pause(), System.resume(), System.gc() の各メソッドはデバッグモードでのみ使用できるようになりました。それから、System.exit() は AIR アプリケーションから使用できなくなりました。代わりに Shell.exit() を使うようにしてください。

その他にも、アイコンにはレイヤーがひとつだけの PNG だけがサポートされるようになったり、変更がいろいろあります。詳細はリリースノート(英文)をご覧ください。(AIR release note@Labs

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