先日公開された Flash Professional CC 14.2.0 の変更点の紹介です。
基本的に、今回のアップデートは iOS 8.x 向け 64 bit アプリをサポートする AIR 16 SDK への対応が主な目的と考えてよさそうです。
Flash Professional の場合、タイムラインアセットが制作物に含まれるために、AIR アプリでも、パブリッシュの際には独自のエンジンが使われます。
AIR SDK でのパブリッシュではコンパイラーが ASC 2.0 一択になったので、新しいコンパイラーのせいで問題が起きたっぽいという場合には、こちらを試してみるのもありかもしれません。
次に、カスタムプラットフォーム SDK の拡張は、地味ながら期待できそうな新機能です。ITimelineBuilder に下の 2 つのフレームスクリプトを扱う関数が追加されました。
virtual FCM::Result _FCMCALL AddFrameScript (FCM::CStringRep16 pScript, FCM::U_Int32 layerNum)=0 virtual FCM::Result _FCMCALL RemoveFrameScript (FCM::U_Int32 layerNum)=0
これらを使うとキーフレームのスクリプトの追加と削除ができることから、オーサリング時は Haxe で記述しておいて、パブリッシュ時にターゲットに応じて JavaScript なり ActionScript に置き換えなんて使い方が、そのうちできるようになるかも?しれません。
タイムライン上のサウンド分割
ストリーム形式のサウンドを、タイムラインのキーフレームを使って一時停止したり再生を再開したりの指定ができるようになりました。
新しく追加された 「オーディオ分割専用のキーフレーム」 を追加すると、いったん再生が停止されて、次のキーフレームから再生が再開されます。分割後に挿入したキーフレームを伸ばして、ポーズ期間の調整ができます。
サウンドの編集をすることなく、アニメーターが任意にサウンドのポーズ期間をつくれるるわけです。
この機能の利用手順は以下のとおりです。
- ファイルメニューから、オーディオファイルをライブラリに読み込む
- タイムラインに新しいレイヤーを作成、そのレイヤーにオーディオクリップを追加
- オーディオを分割するフレームを右クリック
- コンテキストメニューが表示されたら 「オーディオを分割」 をクリックし
再生するサウンドの同期タイプに 「ストリーミング」 が指定されているときのみ使用できます。
HTML5 Canvas の最適化
HTML5 Canvas ドキュメントをパブリッシュする際、ライブラリに存在する未使用のアセットを出力に含めないような変更が行われました。これは、書き出しサイズの最適化を目的としたものです。
以下の条件に該当するアセットは HTML5 Canvas ドキュメントからの書き出し対象から除外されます。
- 未使用でリンケージの無いライブラリ内のアイテム全て
- ガイドレイヤー上のアセット
- 非表示レイヤー上のアセット (パブリッシュ設定から変更可能)
- グラフィックシンボルの未使用のフレーム上のアセット
非表示レイヤー上のアセットを含めるには、パブリッシュ設定パネルを開き、「非表示レイヤーを含める」 がチェックされた状態にします。 (デフォルトではチェックされた状態の模様)
以上の他にも、Chrome の最新バージョンに合わせた WebGL ランタイムの更新などが行われています。
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