Flash Professioanl CC のアップデートが公開されました。新しいバージョンは 13.1.0.217 です。Flash Pro CC がインストールされていれば、Adobe Creatuve Cloud アプリ経由で更新の通知およびアップデートが行われます。
このアップデートで、OS X 10.9 と Windows 8.1 が正式にサポートされました。Flash Player 11.8 と AIR 3.8 のサポートも追加されています。
AIR 3.9 SDK を利用したい場合には、「ヘルプ」 → 「Adobe AIR SDK を管理」 と選択して追加します。iOS 7 のシミュレータを使うには AIR 3.9 が必要です。
HTML5 Canvas ドキュメント
今回のバージョンから、新規にドキュメントをつくる際の選択肢に、"HTML Canvas" が追加されました。
HTML Canvas を選んで作成したドキュメントは、ステージが Flash Player ではなくて Canvas になります。おなじみのタイムラインアニメーションやツール等を使ってコンテンツの制作を行い、パブリッシュすると JS ファイルが生成されるという仕様です。
その際、タイムラインには、直接 JavaScript を記述できます。が、ActionScript を書いておけば自動変換されるという便利な機能はありません。
また、Flash Player では使えるが Canvas では利用できない機能は、表示がグレーアウトされて無効になります。これにより、誤って Canvas では動作しないコンテンツをつくってしまう、という状況を防いでいます。
ということで、過去に制作した Flash アセットを再利用するにはやはり多少の手間はかかるようです。加えて、HTML 専用のドキュメントを利用する分、従来の CreateJS パネルを使った作業よりも面倒になった面もあります。
そのため、Flash ドキュメントを Canvas ドキュメントに変換するための JSFL コマンドが提供されています。利用するには、「コマンド」 → 「ドキュメント形式を AS3 から HTML Camvas に変換」 と選びます。
それから、ドキュメント形式として、「Flash JavaScript」 も追加されました。これは JS ファイルを記述するための新しいコードエディタです。JavaScript コードヒントの表示や、コードのハイライト機能等が実装されています。 (結構賢い感じです)
以上のように、Canvas と JavaScript を使ったコンテンツ制作が、Flash Pro ネイティブの機能となりました。といっても、裏では従来通りに CreateJS が使われています。CreateJS のバージョンは 1.2 です。最新版ではありません。
Flash Pro に同梱の CreateJS を書き出しに含めるかどうかは、パフリッシュ設定パネルで指定できます。
その他の新機能
HTML Canvas 以外にも、主なもので、以下のような機能が追加されました。
- Creative Cloud 経由で、ワークスペース設定の同期が可能に
- スウォッチパネルにフォルダ作成機能を追加、テーマを階層化して管理できる
- Actions パネル内のコードの自動フォーマット
- HTML Canvas ドキュメント用の JavaScript のコードスニペットを提供
- モバイルアプリ用のアイコンの追加機能の改善
- オーサリング時の共有ワークフローの拡張
- トゥイーンとスプライトシート書き出し用の JSAPI
なお Canvas ドキュメントの使い方は、サンプル付きのチュートリアルが、ADC PLUS に近日公開予定だそうです。
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