Flash ランタイムのロードマップが記述されたホワイトペーパーが更新されました。 (Flashランタイムのロードマップ)
今回の変更点は大きく 4 つです。
まず、プレミアム機能に関して、XC API が対象から除外される旨の記述が追加されました。これにより、Stage3D とドメインメモリの API を同時に使用するためにライセンスを申請したり課金の心配をしたりする必要は無くなりそうです。
これまで、プレミアム機能に該当する機能は XC API だけだったので、現状はプレミアム機能というカテゴリが無くなる訳ではないものの、プレミアム機能に該当する機能は存在しない状態ということになります。
2 つ目は、今後リリースされるバージョンに関する情報です。コード名 Folsom (現在 Adobe Labs にベータ版が公開されているバージョン) と Geary という 2 つのバージョンに関する情報が追加されています。
どちらも、今年の前半に公開が予定されているバージョンです。Folsom については、以前の記事をご覧下さい。Geary についてはまだあまり詳しい情報はありませんが、MovieClip の API や Stage3D のテクスチャ関連の拡張が予定されているようです。
3 つめは、次世代の Flash ランタイムとして予告されていた、 Flash Player "Next" と ActionScript "Next" の開発を進める代わりに、現在のアーキテクチャーのまま改善を進めることにした、というものです。
これは、Flash Player "Next" と ActionScript "Next" が、現行の Flash Player と ActionScript 3 との下位互換性が取れないことがはっきりしたことが理由のようで、AS2 から AS3 の時のように、制作者のスキルや既存のライブラリをリセットしなければならない状況を避けるためと説明されています。
これまで行ってきた次世代の VM や 言語に関する開発の成果は、Web ベースの VM を対象に継続されるそうです。
最後は、Windows 8 のサポートに関する情報です。
従来から予告されていたように、Flash Player は Windows 8 のデスクトップと Modern UI の x86/64 版と ARM 版いずれもサポートされることとなっています。
一方、AIR に関しては、x86 ベースのデスクトップ環境ではサポートされるものの、Modern UI をサポートする予定は (いまのところ) 無いようです。
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