昨日は Adobe Scout と一緒に Gaming SDK も公開されました。名前に Gaming と付いていますが、ゲーム制作に限らず、Flash コンテンツ一般に利用できます。
Scout と同様に、提供は Creative Cloud 経由のみとなっています。Game Developer Tools の一部として、無償で入手して使えます。
Gaming SDK には以下のものが含まれています。完全に新規なのはアドビ製のネイティブ拡張くらいですが、アプリ制作に必要なフレームワークやサンプルがひとまとめになっているので、特に iOS 開発者には嬉しいセットかもしれません。
- フレームワーク
- Starling
- Feathers
- Away3D
- ネイティブ拡張 (今回は iOS 用のみ)
- Game Center
- アプリ内購入
- アプリ内広告
- ソーシャル連携
- TestFlight (ベータテスト用のサービス)
- その他
- AIR SDK
- ATF ツール (参考:ATF SDK の公開)
- サンプルコード
今回提供されているネイティブ拡張は iOS 用のものです。おそらく、のちのち Android 用のネイティブ拡張も追加されるものと思われます。基本的に Gaming SDK はクロスプラットフォーム開発用の SDK という位置づけです。
ちなみに、Gaming SDK がサポートされる環境は、
- Windows 7 (32-bit と 64-bit)
- Mac OS X v10.6
です。
iOS ネイティブ拡張の概要
新しく公開された iOS 用ネイティブ拡張を使うための ActionScript 用ドキュメントがオンラインに公開されています。
それによると、今回は、以下の 5 つのパッケージが提供されるようです。
- com.adobe.ane.gameCenter
アップルの iOS Game Center の機能を統合。リーダーボードやアチーブメントの管理、他プレーヤーとのマッチメークなど - com.adobe.ane.productStore
iOS アプリ内から直接 iTunes ストアでお買い物ができる - com.adobe.ane.social
ソーシャルサービスに接続する機能を提供。最初のバージョンでサポートされるサービスは、Facebook、Twitter、Sinaweibo の 3 つ - com.adobe.ane.stageAd
iAD と連動した広告表示機能を提供。アプリ内表示とフルスクリーン表示に対応 - com.adobe.ane.testFlight
TestFlight サービスをアプリに統合。iOS アプリのテストを効率化できる
充実度という面からはまだまだ Milkman Games には敵わない印象ですが、バージョンを重ねるごとに改善されることを期待しましょう。
なお、Gaming SDK は、Flash Plyer 11.4 と AIR 3.4 以降のランタイムでサポートされるため、Flash Pro CS6 のアップデータ 2 の環境からはそのまま利用できるはず、です。
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