今後の Flash Player および AIR のロードマップが更新されました。 (Adobe roadmap for the Flash runtimes)
今回修正されたのは 4 点です。
- Added new feature information to Flash "Cyril" release
- Moved LZMA ByteArray compression from the "Cyril" to the "Dolores" release
- Moved Release outside mouse event API from the "Dolores" to the "Cyril" release
- Added information on Windows 8 support
以下、簡単に説明します。
Cyril について
Cyril は、現在公開されている Flash ランタイムの次のリリースです。既にベータ版が Adobe Labs にも公開されています。 (Flash Player 11.3 Beta、 AIR 3.3 Beta)
そのため既に公開されている情報ではありますが、Cyril で追加予定の機能一覧が更新されました。更新前のロードマップには最初の 4 つだけが記述されていました。
- フルスクリーンモードでのキーボード入力を可能に
- 低遅延の音声を扱える、オーディオ機能の改善
- Stage3D コンテンツのテクスチャのストリーミングをサポート
- フレームラベルイベント
- Firefox の保護モードで動作する Flash Player
- BitmapData を JPEG や PNG フォーマットに圧縮
- Mac OS X App Store のサンドボックス関連の要件への対応
- Stage3D でテキストのストリーミングをサポート
- GPU ドライバの詳細についての拡張情報
- 品質を指定できる新しい Bitmap の描画 API
- マウスを外側で離したときのイベント
- Mac OS での Flash Player の自動アップデート
- Android 4.0 デバイスでのスタイラスサポート (AIR)
- iOS 向け USB デバッグ機能 (AIR)
- iOS シミュレータのサポート (AIR)
このリストの中で、マウスを外側に移動してから話した場合のイベントが追加されるのは、もともとは Cyril の次の Dolores で予定されていたものが繰り上がった結果です。
逆に、ByteArray を LZMA 圧縮する機能は、Cyril から Dolores に順延となりました。
Windows 8 について
サポートプラットフォームの記述内では、Windows 8 の箇所が更新されました。
以下、"ほぼ" 忠実な約です。 (重要:正確な内容は、アドビからの発表で確認してください)
「マイクロソフトは、現在、次世代 Windows OS である Windows 8 を開発中です。Windows 8 は、異なるユーザインターフェースの構成 (デスクトップと Metro スタイル) を持ち、複数のプロセッサ (x86/64 と ARM) 上で動作します。このため、Flash ランタイムにとっては、複数の開発対象が存在することになります。さらに、Windows 8 の Metro スタイルは、タブレットやタッチデバイスの基本インターフェースであると同時に、デスクトップやラップトップ上でもユーザ体験上の重要な役割を持ちます」
「Flash Player の通常版およびデバッグ版は、Windows 8 のデスクトップと Metro スタイルを、x86/64 と ARM プラットフォームの両方でサポートする予定です」
「ユーザにとって最適な体験を保障するため、マイクロソフトは、Metro スタイルの Internet Explorer で正しく動作することが確認されている HTML と Flash コンテンツの互換表示一覧 (CV リスト) を管理します。CV リストに無い Flash コンテンツは、Windows 8 の Metro スタイルの IE では表示されません。その場合は、開発者やユーザは、Windows 8 デスクトップなどの、他の方法を使ってコンテンツを閲覧することができます」
「アドビとマイクロソフトは、エンドユーザに最適な体験を提供する Flash コンテンツを制作するための技術情報を公開する予定です。情報が公開可能になったら、このドキュメントも更新されるでしょう」
ということで、こちらの件については、全容はもうしばらく待つようにということのようです。
ユーザビリティ上がった感じですね。フレームラベルイベント嬉しいな~