今週火曜日に放送された ADC OnAir の特別編では、Flash ランタイムに関する様々な最新情報が紹介されました。
その中で、Mike から、Flash Player にプレミアム機能が導入された理由に突いて、かなり正直な、ここまで話すかという話があったので、メモ代わりに記録しておきます。
プレミアム機能とは
まず、念のため、プレミアム機能とは、Flash Player の一部の機能をライセンス制にするものです。但し、課金対象となるのは、一定の金額以上の売り上げがある場合のみです。
(参考:Flash Player プレミアム機能の発表)
あくまで、プレミアム機能の対象は、"Flash Player を使ってコンソールレベルの描画品質のゲームを大規模に展開する場合" だけとなるように、注意深く考えているとのことでした。
プレミアム機能が導入された理由
さて、何故 Flash Player に有償の機能が導入されるのか?という件ですが、一言でいうと 「Flash が成熟したため」 だそうです。
従来は、Flash のオーサリングツールを販売して、その売り上げの一部を Flash Player の開発にまわす、というモデルでした。長年このやり方でまわしてきた訳ですが、そこにいくつかの問題が発生します。
まずは、アップグレードするユーザ数の低下です。一般的に、ツールが成熟するほど、毎回アップグレードせずにスキップするユーザが増えてくるようですが、Flash も例外ではなく、Flash ユーザの全体数は増え続けていても、売り上げに反映されないという状況が起きているようです。
また、市場の拡大により、サードパーティが開発ツールを提供するようになりました。 (これ自体はユーザにとって良いことなのだが、と前置きした上で) それらは、アドビが作ったエコシステムから収入を奪っている、すなわち Flash Player にとっては望ましくない状況なのだ、という指摘もありました。
これらが Flash Player にプレミアム機能が追加された理由とのことです。今後は、プレミアム機能を導入することで、Epic や Unity のようなサードパーティからも、売上げを回収することができると期待しているようです。
(逆の見方をすろと、個人に対してちまちまと税金をかけるようなことにはならなさそうです)
個人的には、Flash Player の収益が健全化されることで、再び Android 版の Flash Player が復活するとよいなと思っております。
ライセンスの取得について
8 月 1 日以前に公開されたコンテンツ、8 月 1 日以降に公開されても売上げが一定金額以下のコンテンツは、課金対象となりません。なりませんが、ライセンスは取得しておかないと 8 月 1 日以降、プレミアム機能が利用できなくなる様ですのでご注意下さい。
ライセンスの取得方法は現在準備中だそうです。近日中に、改めて発表があるものと思われます。
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