Flalcon と FalconJS のオープンソース化と Metro と Jangaroo

久しぶりに Apache Flex の話題です。

(その他のアイコンイメージ等はこちら

昨年 11 月に発表された Flex の Apache への移譲の一環として (Flex の今後について、Flex チームからの発表 その 2)、ようやく Falcon と FalconJS も Apache Flex の一部となったようです。

ちなみに、Falcon も FalconJS も ActionScript のコンパイラで、それぞれ

  • Falcon: 次世代の高性能 MXML/ActionScript コンパイラ
  • FalconJS, MXML/ActionScript から HTML/JavaScript への "実験的な" クロスコンパイラ

というものです。

両者のうち FalconJS については、「実験的な」という但し書きが付いていますが、既に実績ができたようです。

Windows 8 のプレリリース版公開時に開催された Windows 8 First App Context の 8 つの勝者の 1 つとして Pew Pew というゲームが選ばれました。 (Pew Pew@Windows Store) この Pew Pew は、FalconJS を使って、Flash から Metro に移植されたゲームだということです。

Flash 版の Pew Pew は、AIR が最初に iOS に対応しようとしていた頃に (出荷前に使用が禁止されましたが) デモ目的で使われていたもので、目にした覚えのある人も多いと思います。現在は、github にオープンソースとして公開されています。

移植の際、オープンソースの Fla ファイルから Flex ソースへの変換は人手で行われたようですが、その後の Metro への移植は、FalconJS でのクロスコンパイルと多少のお化粧直しのみだったようです。それだけで Windows Store に公開できてしまうのは、ちょっとびっくりです。

FalconJS が公開される日が早く来ると良いですね。今や Apache が開発も公開時期も管理するようになった Falcon と FalconJS ですが、 今後の展開が楽しみです。

Jangaroo

FalconJS はまだ一般公開されていませんが、既に利用可能な ActionScript を JavaScript に変換するオープンソースプロジェクトの 1 つに Jangaroo があります。

Jangaroo の主目的は、AS3 のコンテンツを変換することよりは、大規模な Web アプリの効率的な開発を実現することのようで、そのため、全ての AS3 の機能ではなく、開発上で重要度が高いと位置付けられた AS3 のサブセットが Jangaroo の言語として定義されています。

また、Jangaroo のコンパイラは、直接ブラウザで実行できるコードを生成する代わりに、JS で記述された軽量の Jangaroo ランタイム上で動作するコードを生成します。この点は、CreateJS に良く似たアプローチになっています。

参考までに、Stage3D のパフォーマンスを示すデモとして、Meetup 04 のアドビセッションでも使われた BernnyMark を Jangaroo でクロスコンパイルしてみたというブログ (BunnyMark compiled from ActionScript to HTML5 with Jangaroo) です。

 

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