Flash Player の新しいインキュベータ版が Adobe Labs に公開されました。 (Flash Player Incubator@Labs)
今回公開されたのは、保護モードの Flash Player を Windows 7 もしくは Vista 上の Firefox 4.0 以降で利用可能にするものです。既に Google Chrome では利用可能になっている機能です。
公開されているのは 32 ビット版のみです。バージョンは 11.2.300.130 です。
ダウンロードはこちらのページから。 (Flash Player Incubator Download@Labs)
インストール前に、既存の Flash Player のアンインストールが必要です。アンインストーラも上記リンクからダウンロードできます。アンインストーラは 32 ビット版と 64 ビット版があるので、インストールされている Flash Player に応じて選択できます。
このインキュベータ版をインストールすると、Firefox の Flash Player は保護モードで実行されます。実行環境がブラウザのサンドボックス内になるため、互換性の問題が発生する可能性があります。
Flash Player が保護モードで実行されているかどうかは、実行中のプロセスから確認できます。保護モードでは、通常の Firefox のプロセスの子プロセスとして、"FlashPlayerPlugin_11_2_300_130.exe" が 2 つ実行されます。
既存のコンテンツで問題を見つけたら、アドビのバグ管理サイト (Adobe bugbase) に報告して欲しいとのことです。
保護モードの問題かどうか確認するため、保護モードから通常のモードに変更したい場合は、mms.cfg ファイル内に以下の行を記述します。
ProtectedMode=0
mms.cfg の場所は以下の通りです。
- Win: C:\Windows\System32\Macromed\Flash
- Mac: /Library/Application Support/Macromedia
最後に、主な既知の問題のリストです。
- H.264/AVC コーデックでエンコードされたカメラの再生に失敗する
- カスタムのコンテクストメニューとクリップボードとのコピーが動作しない
- ローカルセキュリティダイアログが表示されない
- Microsoft XPS Document Writer に印刷するとき、"ファイル名をつけて保存" ダイアログが最小化される
- Stage3D のコンテンツを再生すると Flash Player が終了することがある
- SecureSocket 接続を閉じると、Flash Player の実行が停止され、タイムアウトになる
- Windowless モードでダイアログがハングする
- 64 ビットの Windows で、Flash コンテンツ上で右クリックをすると Firefox がハングする
- Vista 上で IME が利用できなくなることがある
- F5 などファンクションキーが IME の変換候補表示を妨げることがある
ついでながら、Flash Player 11.2 と AIR 3.2 のベータ 5 が公開されています。
今回は新機能の追加は特に無く、ベータ 4 からの変更はバグ修正のみです。公開されたバージョンは、以下の通りです。
- Flash Player : 11.2.202.197
- AIR : 3.2.0.1830
Flash Player は、これが正式版の前に公開される最後のベータ版だと明記されています。既存コンテンツの動作確認は急いだ方がよいかんじです。
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