Adobe Labs に、Flash Player 11.2 と AIR 3.2 のベータ 2 が 公開されました。引き続きどちらもデスクトップ版のみです。 (先日の発表によれば、AIR のデバイス版も出荷されるはずですが)
今回公開されたバージョンは、以下の通りです。
- Flash Player
Windows: 11.2.202.95
Mac/Linux: 11.2.202.96 - AIR
3.2.0.1320
例によってベータ版ですので、テスト用の環境での利用をお勧めします。
ベータ版のダウンロードリンクはそれぞれ、
です。
新しい playerglobal.swc と Flash Player のアンインストーラーも上記リンクから入手できます。
Flash Professional CS5 と CS5.5 の開発環境設定についてはこちらの記事をご覧ください。(日本語版 Flash Professional CS5 & CS5.5 に Flash Player 11 設定を追加する MXP)
新機能
今回は、マウス関連の新機能が追加されました。マウスのロック、相対座標の取得、右及び中クリックのイベント、コンテキストメニュー非表示、が利用できるようになっています。
以下、簡単に説明を。
- マウスのロック (使用できない状態にすること)
- Stage に新しく mouseLock 属性を追加
- マウスのロック実現のため mouseLock = true を設定するには、以下のいくつかの条件を満たす必要がある
- フルスクリーンモードのみで利用可能。それ以外のモードで使用すると実行時例外が発生する
- モバイル環境では常に例外となる。これは、デバイスはタッチ操作が基本でマウスのようなデバイスを持たないため
- 属性値の参照はフルスクリーンモードでなくても可能
- フルスクリーンモードを終了すると mouseLock 属性には false が設定される
- mouseLock = true の設定中は、マウスイベントは Stage 以外の表示オブジェクトには伝えられないことに注意
- 以下の状況ではマウスのロックが自動的に解除され、マウスカーソルが再表示される
- ユーザが ESC キーを押した
- ウインドウがアクティブでなくなった (ユーザが CTRL-TAB を押した等)
- 何らかの設定 UI が表示された (プライバシー設定等)
- ネイティブダイアログが表示された (ファイルアップロード等)
- マウスの相対座標 (前回のイベント発生時のマウスの位置を基準とした移動)
- MouseEvent に movementX と movementY の新しい属性を追加
- Stage.mouseLock が trueの場合、
- MouseEvent.localX と MouseEvent.localY の値は 0 となり、MouseEvent.movementX と MouseEvent.movementY は有効な値を持つ
- MouseEvent.movementX と MouseEvent.movementY は stage の変形の影響を受けない
- mouseLock が false の場合、MouseEvent.movementX と MouseEvent.movementY は 0 になる
- 右及び中クリックイベント
- AIR と同様に Flash Player からも右及び中クリックイベントを利用可能
- 右クリックイベント (MouseEvent.RIGHT_CLICK) に対するイベントリスナが追加されると、ネイティブのコンテキストメニューは表示されないため、独自のコンテキストメニューを表示可能
- AIR と同様に Flash Player からも右及び中クリックイベントを利用可能
それ以外の新機能は、前回の記事をご覧ください。 (Flash Player 11.2.202.19 と AIR 3.2.0,1070 ベータ版公開)
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