AIR 2.7 が公開されました。今回の目玉は iOS でのパフォーマンスが、最大 4 倍早くなったことだそうです。
Windows 版, Mac 版のランタイムは以下のリンクからダウンロードできます。
Android 版も、Android 2.2 以降がインストールされた環境であれば、上のリンク経由でマーケットから更新できると思います。また、(ランタイムはありませんが) AIR 2.7 は iOS 4 以降もサポートします。
日本では該当者が少なそうですが、BlackBerry Tablet ユーザーには月内に OTA による更新が通知される予定とのことです。Linux 向けの AIR 2.7 は公開されませんでした。
まだ更新されていないようですが、AIR SDK はこちらです。
AIR 2.7 の新機能
AIR 2.7 には、Flash Plaeyr 10.3 の機能が統合されています。デスクトップ環境では、メディア効果測定や、アコースティックエコーキャンセルなどの機能が利用できるようになりました。
また、AIR 2.7 では、いくつかデバイス向けの機能拡張が行われています。
- iOS 上の描画機能最適化
iOS 上で、CPU 描画時の描画パフォーマンスが最大 4 倍高速化されました。iOS 上での差を紹介する AIR 2.7 と 2.6 の比較ビデオが公開されています - ビデオ再生
Android 3.1 + Flash Player 10.3 の組み合わせと同等の性能が実現されました - iOS 用インタープリターモード
iOS 向けアプリケーションをコンパイルする際、インタープリターモードを指定できます。これによりネイティブコードへの変換が行われないため、コンパイルが短時間で終了します。インタープリターモードでは、ネイティブコード変換時に比べ、スクリプトの実行速度が低下します。また、このモードは提出用のアプリのパッケージングには使わない方がよいでしょう - SD カードへのインストール (Android 環境)
Android デバイスのユーザーは、AIR ランタイムを SD カードにインストールまたは移動できるようになりました
開発環境
現時点では、AIR 2.7 を正式にサポートするツールはありません。とりあえずは、SDK に含まれる ADT を使い、コマンドラインからコンパイルすることになります。上で紹介したインタープリターモードを使用するには、引数に ipa-test-interpreter または ipa-debug-interpeter を指定します。
例えば、テスト用なら、こんな感じです。
adt -package -target ipa-test-interpreter -storetype pkcs12 -keystore <mycert.p12> -provisioning-profile <my.mobileprovision> <my.ipa> <myapplication.xml> <my.swf> <myassets>
あくまで自己責任ということであれば、Flash Professional もしくは Flash Builder に含まれる AIR SDK を、AIR 2.7 SDK で上書きすることで、AIR 2.7 のアプリ開発ができるようになります。ただし、このやり方はサポートされていませんので念のため。
Flash Builder に関しては、今月 Flex SDK の iOS 対応が予告されていますが、AIR 2.7 が公開されたばかりなので、対応が間に合うのかは微妙な感じです。
AIR 2.7 の API はこちらの ASDoc をご覧ください。
いつも拝見させてもらっています。
遂にair2.7sdkリリースされましたね。個人的にAECを待ち望んでいたのでとてもハッピーです。
それで早速試そうとCS5.5を使って自己責任の方法をやってみましたが、新API(AEC関連)は残念ながら認識されませんでした。
adtは使ったことがなかったんですけど、これはswfができている前提でパックするためのツール、ですよね??
まだビルドツールが正式に出てないから新APIを使った開発はしようがないっていうところなのでしょうか。