Flash Player 11.0.1.3 インキュベーター版の更新情報

Flash Player 11 インキュベーター版が更新されました。(Adobe AIR and Adobe Flash Player Incubator@Labs

インストーラーとアンインストーラーのダウンロードはこちらから。(Adobe AIR and Adobe Flash Player Incubator@Labs Downloads

各 OS ごと、サポートされるブラウザは以下の通りです。

  • Windows XP, Vista, Windows 7
    Internet Explorer 7.0 以降, Firefox 3.6 以降, Google Chrome, Safari 5.0 以降, Opera 11
  • OSX 10.6, 10.7
    Safari 5.0 以降, Firefox 3.6 以降, Google Chrome, Opera 11
  • Red Hat Enterprise Linux 5.6 以降, openSUSE 11.3 以降, Ubuntu 10.04 以降
    Firefox 3.6 以降, Google Chrome

オーサリング環境の設定は以前の記事を参考にしてくださいまし。(Flash Player 11.0.0.56 インキュベーターリリース公開

Flash Player 11.0.1.3 インキュベーター版の新機能

このリリースから、Molehill というコード名で呼ばれていた 3D API は正式に Stage 3D と呼ばれるようになりました。Stage 3D は GPU を活用した 2D や 3D の描画を行うための、低レベルの API です。今回から、Chrome でもハードウェア描画が利用できるようになっています。

この Stage 3D と、3 次元ベジェ曲線 API、それから LZMA による圧縮のサポート、の 3 つが最初のインキュベーター版の新機能でしたが、今回はかなりたくさんの新機能が追加されています。

以下はそのリストです。

メディア関係

  • G.711 音声コーデックのサポート
    固定電話網内の音声信号の伝送に広く使われる符号化方式をサポート。Flash Media Gateway や RTMP をサポートするサードパーティーのクライアントを通じて、既存の電話網を利用した電話アプリケーションの構築が可能に
  • H.264/AVC によるカメラのエンコーディング
    より効率的な動画のエンコードのサポートにより、リアルタイムコミュニケーションもストリーミング用の録画もよりリッチに。業界標準規格のため、デプロイも容易

言語と VM 関係

  • ネイティブの JSON サポート
    AS3 から JSON フォーマットのデータを利用する API (JSON.parse(), JSON.stringify(), describeTypeJSON) を提供。 ECMAScript 5th edition のインターフェース用に書かれた既存のコードを最低限の修正で利用可能
    (サンプルコードがこちらのブログに掲載されています:Angry Native JSON Parsing in Flash
  • ガーベジコレクターへのアドバイス
    AS3 のコード内に GC 実行のスケージュールをアドバイスできる API System.pauseForGCIfCollectionImminent を追加
  • ソケット進行イベント
    ソケットの送信バッファ内のデータのバイト数をコンテンツに通知するイベントを提供。データがバッファから消去される毎に通知される
  • Pause/sleep/resume イベント
    コンテンツの実行状況 (FPS の変更) を知らせるイベントを追加。例えば、ユーザーがタブをクリックするなどしてコンテンツが隠されて FPS が小さくなったとき、その状態をサーバーに通知して、データ送信中であれば中断させる、などの使い方が考えられる
  • 大きなビットマップのサポート
    ビットマップデータの大きさの制限を排除

セキュリティ

  • セキュアなランダム数の生成
    ネイティブ OS の API を利用して、OS と同等の安全性を持つランダム数を生成

その他、以下の API も追加されています。

  • DisplayObjectContainer.removeChildren
    コンテナ内のすべての小オブジェクトを削除
  • MovieClip.isPlaying
    MovieClip が再生中かどうかを通知
  • Sound.loadCompressedDataFromByteArray
    圧縮された音声ストリームを Sound オブジェクトに読み込む
  • Sound.loadPCMFromByteArray
    PCM 音声ストリームを Sound オブジェクトに読み込む

 

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コメント(7)

詳細機能の解説ありがとうございます。

Flash Player 11 凄いですね。

stage 3Dも魅力的なのですが、個人的に一番良かったのが追加されたその他のAPIです。

● DisplayObjectContainer.removeChildren

● MovieClip.isPlaying


この二つは即戦力ですね。
私はFlashでゲームエンジンを作っているのですがこれらの処理は高い頻度で必要になってきます。
だからAPIで使えるのは心強いですね。
今回のFlash Player 11はstage 3Dといった華々しいさることながら、地味だけど確実に必要な
機能の実装は開発者として非常に助かります。

Flashがますます使いやすくなって嬉しい限りです。

Flash CS5.5でこれらの機能って使えるんでしょうか?

現状、CS5+Air for AndroidでAndroidゲームを作っているのですが、もしこれらの機能が
CS5.5で使えるなら、FlashだけでもCS5.5買いたいと思います。

5.5に期待です。

ackieさん

ご回答、誠にありがとうございます。

確かに、さすがにCS5.5では少し早すぎますね。(でも他の機能が気になるので5.5買うかもしれません)

しかし、早くて来年の2月位という事は時期的にはCS6に搭載されそうな雰囲気ですね。立て続けのアップデートになるかもしれませんが今から楽しみにさせて頂きます。

少し話が変わりますが、Android版のFlash Playerを10.1から10.3に更新したのですが、読み込みや挙動が目にみえて高速になっており、Flash Playerの進化の早さに驚きました。

Flash Playerの進化はインターネット生活の向上に直結するので
AdobeさんにはこれからもFlashに力を入れて欲しいものです。

この度はご回答ありがとうございまいた。

はじめまして

諸記事を参照してブラウザで見ることはできるようになったのですが
swfをダブルクリックしたときやCS5でムービープレビューしたときはFlash player10が起動されるようでエラーがでてしまいます
パブリッシュしたものはhtmlから見られるのですが、traceを使う際にムービープレビューを多用しております
FP11のスタンドアロン版のようなものはあるのでしょうか?

Meis さん、こんにちは。

今まで、ベータ版のスタンドアローンプレーヤーが公開されたことはないので入手は難しいかと思います。FP11も、いまのところスタンドアローン版は公開されていないようです。 (もちろん将来公開されないとは限りませんが)

arkieさん
お返事ありがとうございます

traceやデバッグは難しい感じですね
molehill、面白そうなので正式版リリースまでちょこちょこいじってみようと思います

どうもありがとうございました

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