先日の記事でもお伝えしたように Adobe Labs に、Flash Professional CS5 Extension for Adobe AIR 2.5 のベータ版が公開されています。（Flash Professional CS5 Extension for Adobe AIR 2.5@Labs）
この機能拡張により、AIR 2.5 と AIR Android が Player ターゲットとして選択できるようになります。AIR Android の方は、従来の AIR の設定パネルからいくつか変更されていますので、差分だけ簡単に説明します。
AIR Android の設定をするには、まず「パブリッシュ設定」のダイアログから、Player ターゲットに AIR Android を選択します。ダイアログを閉じたら、プロパティパネルの "AIR Android 設定" の横にある 「編集」ボタンをクリックすると、「アプリケーションとインストーラーの設定（ベータ版）」というパネルが開きます。
パネル内の 4 つの タブのうち、「一般」と「アイコン」は特に変わりありません。ので、残り 2 つを取り上げます。
「デプロイ」タブ
まず、「デプロイ」のタブでは、「Android デプロイタイプ」の欄から、以下の 3 つが選べるようになっています。
- デバイスリリース：リリースビルドをデバイス用にパッケージ
- エミュレーターリリース：リリースビルドをエミュレーター用にパッケージ （エミュレーターは Android の SDK に含まれるものを指す）
- デバッグ：デバッグビルドをデバイス用 & エミュレーター用にパッケージ
リリースビルドは、デバイス用とエミュレーター用が区別されることに注意して下さい。インストール先に応じて、このタブで設定を切り替える必要があります。
「パブリッシュ後」の欄には、以下の 2 つのチェックボックスがあります。
- 接続している Android デバイスにアプリケーションをインストール
- 接続している Android デバイスのアプリケーションを起動
両方チェックをすると、デバイスが USB 接続されている状態でパブリッシュすれば、自動的にインストールとアプリの起動が行われます。（上の「Android デプロイタイプ」で、エミュレーターリリースが選択されていた場合を除く）
「権限」タブ
「権限」タブでは、Android OS の代表的な権限を指定できるようになっています。Android アプリでは、利用する機能をアプリケーション記述ファイル内に明示して、必要な権限を取得するのがお作法です。
ちなみに、なにも権限を指定しない状態でパブリッシュすると、最後に警告を示すダイアログが表示されます。特に権限を指定する必要が無ければ、これは無視して構いません。権限の指定し忘れを確認するためのもので、パブリッシュ自体は正常に終了しています。
「権限」タブ内のリストから権限を選択すると、リストの下に簡単な説明が表示されます。それを見ながらチェックボックスをクリックして、必要なものを選択します。
このタブでチェックするという作業と、アプリケーション記述ファイルの内容は連動しています。タブ内でチェックをして、「パブリッシュ」または「OK」をクリックすると、アプリケーション記述ファイルが更新されます。逆に、ファイルの内容を更新してから、「権限」タブを開くと、タブ内の選択も同様に変更されています。
このとき、アプリケーション記述ファイル内に、「権限」タブ内にはない権限を記述すると、その権限が「権限」タブのリストに追加されます。つまり、権限の追加はファイルを更新、権限の選択はパネルから、というのが想定されている使い方ということになります。
権限を全て手動で管理したい、という場合のためには、コマンドが追加されています。コマンドメニューから、以下の 2 つの機能が実行できます。
- Manually Manage Android Manifest Additions [Disable]
- Manually Manage Android Manifest Additions [Enable]
上を選択すると、「権限」タブから権限を指定できなくなります。この状態では、アプリケーション記述ファイルに権限を記述すると、パブリッシュ時にはそれがそのまま使用されます。ただ、自分で更新しないと権限が設定できない、という話でもあります。
下を選択すると「権限」タブが有効になります （初期状態と同じ）。この状態では、アプリケーション記述ファイル内の権限に関する記述は、パブリッシュ時に『権限」タブ内に指定された項目で上書きされます。
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