今週の Google I/O で Flash 関連の発表がいくつか行われました。以下、簡単なまとめです。
Android 向け Flash Player 10.1 パブリックベータ
Android 2.2 公開後に、Android マーケットから Flash Player 10.1 のベータ版がダウンロード可能になります。ブラウザ内で Web サイトを閲覧する際、デスクトップと同様に Flash コンテンツを表示可能です。既に発表されていた通り、Flash Player が対応するのは Android 2.2 以降の OS です。
環境をお持ちの方は、動作確認はもちろんパフォーマンスやバッテリーの消費具合なども確認してみてください。過去のブログに書いたように、デバイス向け Flash Player にはパフォーマンス向上のため、デスクトップ版には無い機能がいくつも実装されています。
Android 向け AIR プレリリースプログラム
AIR for Android の開発者向けプレリリースプログラムが始まりました。(Adobe AIR for Android@Labs) このプログラムに参加すると誰でもベータ版の AIR SDK を入手することができます。
ただし、このプログラム内で入手できる情報を一般に公開することはできません。誰でも参加はできますが、プライベートなプログラムのため、情報共有は参加者間のみに限定されます。この点 Flash Player パブリックベータとは異なりますのでご注意ください。また、このプログラムは英語のみでの提供になります。
プレリリースプログラムへの参加はこちらからどうぞ。(Adobe AIR - Android Developer Prerelease)
プリリリースプログラムでは、Flash Professional CS5 から直接 Android 用にパブリッシュする環境を追加する機能拡張も提供されます。
VP8 のサポート
Google I/O で WevM プロジェクトの開始と VP8 ビデオコーデックのオープンソース化についての発表がありました。これに対し、同じく Google I/O のキーノートで、将来の Flash Player での VP8 対応について Kevin Lynch からポジティブな発言がされています。
Vorbis や Matroska については特に言及されていませんが、サウンドもライセンスフリーに向かうのでしょうか?あと、個人的には、VP8 ベースのエンコーダーが Flash Player に載ったりすると嬉しいのですが。(比較的軽いという噂なので)
Google TV の Flash Player 10.1 対応
Google I/O では Android ベースの家電である Google TV が発表されましたが、Google TV でも Flash Player がサポートされます。Google TV には Chrome がブラウザとしてインストールされており、Chrome には Flash Player が含まれることになっているため、Google TV では Flash Player が利用できるということのようです。これにより Google TV では殆ど全ての Web コンテンツが再生できることになります。 (Chrome に Flash Player を統合したのはむしろこっちのためではないかとちょっと勘ぐってしまったり)
下は、実際のデモで Flash Player 10.1 が Google TV 上で実行されている場面です。
ともあれ、Flash Player 10.1 から H.264 ビデオの再生にハードウェアの機能を利用できるようになったことで、映像を扱う家電やデバイスで採用しやすくなったことは確かのようです。Flash ユーザーにとってはより活躍できる場が増えそうですね。