FITC Toronto 2010 初日

FITC Toronto 2010 は今年で 9 回目を迎える FITC の本家で、3 日間に 70 以上のセッションが行われる大きなイベントです。FITC は世界の各地でも行われていて、昨年は日本でも初めて FITC Tokyo が開催されました。

今日のトロントは、一日中時々雨混じりの曇り空で朝からずっと 11 ℃ のままの寒い一日でした。そんなトロントから、1 日目の様子を少しばかり。

Jamie Kosoy のセッションは Big Spaceship のワークフローについての説明でした。FITC Tokyo のときと、被ってるネタもあったりしましたが、HTML5 の話になったときに、「デザイナーは Photoshop デザイナーとか Illustrator デザイナーとか言わないのに、Flash 開発者って言うのは何故?」 っていう言葉が印象的でした。 「開発者もどんな技術に対してもオープンでいればいいんじゃない?どうせ技術はどんどん変わるんだし」 とのことで。

Jim Corbett の Flash Player 10.1 のセッションは、ちょっと前にパフォーマンス関連のブログ記事を書きましたが、それをもうちょっと詳しくしたような内容でした。いつか日本語にして公開されると良いなと思います。OS X 向け Flash Player のパフォーマンスチューニングの質問が出たときには、Apple と協力しながら行っているということをはっきりと言ってました。iPhone / iPad の件だけが特殊で、一部で語られているような子供の喧嘩状態になってる訳ではないですよ、と。それから、UI デザインに関しては、従来 Flash はブラウザの中だったから UI も Flash っぽいものに (OS と区別できるよう) 意図的にしていたけれど、デバイス上ではそれぞれの OS に合わせた UI が表示される方がよいかもね、その機能を支援する API を 将来の Flash Player に持たせてもよいかもねと言ってました。

Mark Anders と Richard Galvan のキーノートセッションは、ランタイムに関してメモリ使用の最適化の効果が具体的に示されて、ある Flex アプリケーションを Flash Player 10.1 上で実行したところ、それだけでメモリ使用量が Flash Player 10 の時の 3 分の 1 になったという話がありました。それから、実機を用いたデモで Droid (TI OMAP 3430 550 MHz) と Nexus One (Snapdragon 1GHz) で目に見えるくらいパフォーマンスの差があったのことが印象に残りました。デバイスの性能向上に関しては楽観的になっても良いのかもしれませんね。ツールに関しては明日詳しいセッションがあるので、ごく簡単な紹介のみでしたが、Flash 開発ワークフローに InDesign が登場するようになったのが面白いところです。InDesign CS5 には Flash Professional の機能の一部が移植されていて、特に、TLF を使った文字組み中心のコンテンツにはかなり使えそうな印象です。

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