まず、Adobe Labs に Flash Player 10 ベータの ASDoc が公開されています。(flashplayer10_as3langref_052008.zip: 6.46MB) それから、Flash Player 10 用 Flex SDK の Nightly Build (安定していないビルド) がダウンロードできます。(Flex 3 SDK Downloads) May 15 以降のビルドをダウンロードすれば Flash Player 10 の新しい機能を使ったアプリ開発ができます。
さて、今日の本題です。既報のとおり、Flash Player 10 には新しい高機能なテキストエンジンが搭載されます。上でご紹介した ASDoc には flash.text.engine というパッケージ (FTE と呼ばれています) が追加されていますが、縦書きやマルチカラムといった新しい機能を利用するには、この FTE の API を使うことになります。
ところが、FTE は低レベルの API なので、これを使いこなすには新しいテキストエンジンの構造をきちんと理解する必要があります。つまり、 かるく試してみるにはちょっと敷居が高いのです。
そのため、もう少し簡単にテキストフォーマットを記述するための新しいマークアップ言語が提供される予定です。
Labs に公開されているデモ (Flash Player 10 Feature Demos and Videos@Labs) から新しいマークアップ言語 (Vellum というコードネームで呼ばれています) のサンプルコードをダウンロードすることが可能です。デモコンテンツの "NEW TEXT ENGINE" ボタンをクリックして表示されたコンテンツの下部にある "DOWNLOAD SOURCE" をクリックすると as ファイルを含んだ zip ファイルをダウンロードできます。
zip ファイルを開くと NewTextEngine.as というファイルがあるので、中を見ると以下のような記述が見つかると思います。
<XFL xmlns:flow='http://vellum/prerelease'> <flow:TextFlow columnCount='2'> <flow:p fontFamily='Helvetica' fontSize='12' color='0xFFFFFF' marginLeft ="10" marginRight="10"> <flow:span>Layout and style text with tables, inline images and multi-column flow by using components that are compatible with both Flex and Flash while getting the benefits of the new text engine.</flow:span> </flow:p> <flow:p fontFamily='Helvetica' color='0xFFFFFF' fontSize='12' marginLeft ="10" marginRight="10" marginTop="12"> <flow:span>The text in these two columns is dynamic, selectable, and editable!</flow:span> </flow:p> </flow:TextFlow> </XFL>
名前空間が http://vellum/prerelease であることから分かるように、まだ詳細な仕様が確定している訳ではありません。 このサンプルのポイントは、具体的な仕様を紹介することではなく、上のようなマークアップ言語が新しく提供される事を伝えることだと思われます。
もちろん、FTE が公開されているわけですから、このマークアップ言語以外にもいいアイデアがあったらどんどんオリジナルのテキストコンポーネントを開発することができますね。
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